柿は中国においてすべての部位が薬用になるほど機能性の高い果物
柿の栄養学的特徴は、なんといってもビタミンCが多く含まれていること。
柿のビタミンC量は100グラムあたり70㎎。温州ミカンでは約30mg/100g、レモンではビタミンC量が平均45mg/100gですから、ビタミンCの代名詞でもある柑橘類よりもはるかに多いことがわかります。
また、柿を選ぶ際に実が鮮やかなオレンジ色であるかどうかを気にする人も多いのではないでしょうか。
柿の実色はカロテノイドという色素によりますが、柿には中でも特に機能性が高いβ‐クリプトサンチンの含有量が高く、品種により違いはあるものの100gあたり0.5mg含まれています。
この他マンガンも比較的多く、100gあたり0.5㎎含まれています。
柿の栄養素大調査!ビタミンC&タンニン
ビタミン類の中でも特にビタミンCは多くの薬理効果を持っています。
例えば、ビタミンCは抗酸化作用が高いことが知られています。
抗酸化作用により体の細胞を傷つける活性酸素を速やかに消去するため、抗酸化物質は生活習慣病を防ぐことができるとして特に注目を浴びています。
また、ビタミンCを摂取することによって血圧や血中脂質を正常にし、ビタミンEと併用することによって心臓病のリスクが軽減されます!
さらに、日焼けが原因で起こるシやソバカスもビタミンCを大量に摂取することによって緩和できる、コラ‐ゲン合成に不可欠であるなど美容面でも見逃せない効果を秘めています。
そして柿の特徴である渋みの原因となる物質”タンニン”
未熟な柿の果実にはプロアントシアニジンというタンニンの1種が含まれています。
果皮や葉を使ったプロアントシアニジンの糖尿病モデル実験では、血糖値上昇を抑制する効果が確認されています。
栄養たっぷり!柿をおいしく健康に食べるには?
ビタミン類にもそれぞれの性質がありますので、機能性を生かしつつビタミンを摂取するには各特長を知っておくことが大切です。
例えば、ビタミンCは水にさらすと流出し、熱に弱いという性質があります。
ビタミンCたっぷりの柿を食べるには長時間水にさらすよりも、干柿やさっと水洗いしてサラダとして食べるほうがよいでしょう!