柿と言えば甘柿と渋柿のふたつ!
甘柿は未成熟では渋いものの熟すと甘くなるタイプ、渋柿は完全に熟してぷよぷよにならなければ甘くならないタイプとされます。
一般的に庭先に植えて収穫し楽しむことができるのが甘柿です。
甘柿ではなんといっても「富有柿」が有名
この柿は抜群の味と知名度もさることながら、全国の甘柿シェアの過半数を占めるため「柿の王様」と称されます。
岐阜県が発祥の地である富有柿は果肉が柔らかく甘くてジューシーなのが特徴であり西日本で多く栽培され、奈良県・福岡県・岐阜県が三大産地となっています。
富有柿と同じく有名な甘柿の「次郎柿」は果肉が固くコリコリとした食感
果汁は少なめで上品な甘みをしています。
愛知県と静岡県で約8割を生産し、愛知県が全国トップの生産量を誇ります。
渋柿で有名なのは新潟県発祥の代表品種である「平核無」
この柿は種を持たない柿の変種であり、「八珍柿」「おけさ柿」など多くの別名をもつ「渋柿の王様」です。
味は甘味が強く果汁たっぷり、果肉は程よい硬さと、さすが人気品種という要素を兼ね備えています。
栽培産地のトップ3は山形県、和歌山県、そして新潟県と甘柿に比べてやや北でも生産されています。
平核無柿と競合する渋柿の品種が「西条柿」
この柿は作出地域である中国地方で多く栽培され、トップの島根県では4割、島根・岡山・鳥取の3県で約7割を生産しています。
柿にしては長細い形で糖度が高く優しい食感であり、渋抜きをした後は最もおいしいとも言われます。
秋の味覚、柿を食べて楽しもう!
日本にはこれら4種以外にもたくさんの品種の柿が存在します。
食欲の秋にはぜひ、手元のオレンジ色の果物がたどった道筋を想像しながらいろいろな柿を食べてみてはいかがですか。