家庭で育てる柿には消毒の必要はないが、被害に遭う可能性は高い
一般的な農家では消毒という方法によって病害虫の駆除を行います。これは柿を商業用に出荷する農家の方法ですので、家庭で育てる柿に関しては農家のような消毒を行う必要はないでしょう。ただし、全く消毒しないのであれば、病害虫の被害に遭う可能性は高くなります。
JAが柿防除暦を出していますので、そちらを見るといいと思います(ただし、JAの柿防除暦は農家に向けた者なので、色々な種類の消毒を行うように書かれています)。詳しくは各JAが配布する柿防除暦をご覧下さい。
概要は下記のようになります。
・4月下旬
カキクダアザミウマとカキノヘタムシガの対策にオルトラン水を1500倍に希釈したものを撒布
・6月上旬
カキクダアザミウマ、カキノヘタムシガ、カメムシ、落葉病、炭そ病、うどん粉病の対策にラビライト水を500倍に希釈したものもしくはMRジョーカー水を2000倍に希釈したものを撒布
・6月下旬
カメムシ、落葉病、炭そ病、うどん粉病の対策にストロビーLFを3000倍に希釈したものもしくはスタークル顆溶を2000倍に希釈したものを撒布
・8月上旬
イラガ、カキノヘタムシガ、カキクダアザミウマの対策にコテツFを2000倍に希釈したものを撒布
・8月下旬
落葉病、炭そ病、うどん粉病対策にトップジンM水を1500倍に希釈したものを撒布
・12月上旬
カイガラムシ対策に機会油乳剤を20倍に希釈したものを撒布
剪定、粗皮削り
12月~3月にかけて、柿の木の一番外側の皮(粗皮)の下に害虫が潜り込んで越冬を図ります。これを防ぐために、粗皮削りという作業で粗皮を削ります。木の根元からある程度太い枝まで、まんべんなく行います。
また、剪定を適切に行う事によって日当たりと風通しをよくすることで、病害虫の被害を格段に減らすことが出来ます。